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省エネ・再エネリフォーム事例 戸建住宅-04

陽の射しこむダイニング
X字型の筋交
キッチンシンク
対面式キッチン
壁断熱材
玄関正面の階段と内窓を設置した部屋

綿密な耐震補強と断熱改修を施し
築50年を超える木造2階建てをフルリフォーム

ZEH水準 断熱 耐震
東京都の郊外エリアで木造2階建の中古住宅を購入し、家の内側より耐震と断熱改修工事を行いました。
断熱化については、見晴らしの良い南側に断熱性能に優れた大きな窓に交換し、冬の太陽熱の取入れや室内から植栽を楽しめるように設置しました。
家の内側からしっかりと断熱工事を行い、家の中の熱の逃げる量を1/7まで減少しました。
耐震化については、劣化している無筋基礎に鉄筋コンクリートで補強し、地震に耐える耐力壁の量を増やして大きな地震があっても被害が少ないように配慮しました。 構造計算をすることにより、大きさの小さい構造材を補強し、構造金物を取り付けて耐震化を行っております。

住宅の概要

・建築年      :1971年 ・構造       :木造 ・敷地面積     :148.62㎡(44.86坪) ・1階床面積    :53.66㎡(16.20坪) ・2階床面積    :35.64㎡(10.76坪) ・延床面積     :89.30㎡(26.96坪)

リフォームの概要

・工期  :6ヶ月 ・工事費 :3200万円(税込) ・事業者 :株式会社参創ハウテック
(住宅生産団体連合会)

リフォームのポイント

事前調査

一般社団法人住宅医協会による事前調査(1)
一般社団法人住宅医協会による事前調査(2)
改修前に一般社団法人住宅医協会に依頼し、事前調査を行いました。住宅医協会の調査は建築士が参加し、建物の構造、仕様、劣化具合等を調査します。 耐震補強を行うときには、構造の詳細が必要になります。調査を行って改修前の耐震性能や断熱性能等を把握します。

高性能グラスウール断熱

高性能グラスウール断熱
外壁は古い断熱材を取り除いて、高性能グラスウール厚み105㎜を取付しました。 屋根には高性能グラスウール厚み210㎜を取付しました。外壁と屋根とも部屋側に防湿シートを取り付け、壁体内結露を防止しております。

断熱サッシ

断熱サッシ
見晴らしの良い南側に断熱性能が良く大きな窓を設置しました。将来はテラスを作る予定です。

内窓

内窓
既存の窓には、Low-E複層ガラスでアルゴンガス入りの内窓を設置しました。断熱性と気密性が大きく上がります。 フローリングは市松模様のホワイトオーク材です。

耐震補強した筋交

耐震補強した筋交
収納庫内のX字の木材は耐震補強した筋交です。

基礎補強工事

床下断熱
劣化のある無筋基礎を補強するために鉄筋を組んだところです。コンクリートを流し込み固めて鉄筋コンクリート基礎を作り、基礎を補強しました。

古い構造材の下に新しい構造材で補強

古い構造材の下に新しい県造材で補強 古い構造材の下に新しい県造材で補強 1階から2階の床を撮影しています。構造計算すると古い構造材が小さく、建物等の荷重を支えきれないため、新しい構造材で補強しています。 構造金物を取り付け、耐震化をしました。
床の黒い部分は温水式の床暖房です。ヒートポンプを使った床暖房なので、省エネルギーで光熱費も抑えられます。

階段の形状変更

[BEFORE/AFTER]階段の形状変更
階段の形状を変更して緩やかにしました。

間取りの変更

[BEFORE/AFTER]間取りの変更
分かれている部屋をつなげて大きなLDKとしました。

キッチン

[BEFORE/AFTER]キッチン
キッチンを対面式に変更しました。

2階

[BEFORE/AFTER]2階
2階の洋室をリフォームしました。壁にはラワン材を貼っています。床は改修前と同じくカーペットで仕上げました。

リフォームによる効果

断熱性能・省エネ性能の向上

外皮性能は改修前UA値3.84を改修後0.55W/㎡Kに削減
省エネルギー性能は改修前の一次エネルギー消費量142.3GJを改修後の一次エネルギー消費量79.0GJに削減し、ZEH水準を達成しました。

耐震性能の向上

耐震性は上部構造評点0.25(倒壊する可能性が高い)から1.38(一応倒壊しない)に向上しました。

リフォーム後の感想

古い住宅が断熱化と耐震化で温かく安心に暮らせる家となりました。
寒い冬でも暖かく快適に暮らしています。

リフォーム施工時の注意点・補助金活用

リフォーム施工時の注意点

  • 地盤沈下の影響で建物が傾いていました。外壁の改修は行わないため、建物の傾きは修正できません。
  • 柱や壁は傾いているもののベテランの大工が不具合なく生活できるように改修しました。
  • 現在の構造計算をしますと梁の太さが足りないところが数か所ありました。
  • 補強梁をいれることで、改善していきました。
  • 断熱工事を行うときに壁体内結露を防止するため、防湿フィルムの施工をしっかりと行いました。

補助金活用

  • 「既存住宅における省エネ改修促進事業」(東京都)の補助金を高断熱窓への改修、外壁・床等の断熱材の設置、高断熱浴槽への改修に利用しました。
  • また、国が行っていました「先進的窓リノベ2024事業」(環境省)と「子育てエコホーム支援事業」(国土交通省)を利用しております。
協力:株式会社参創ハウテック
https://www.juutaku.co.jp/
※物件の詳細については、上記事業者にお問い合わせください。また、本ページにおける各情報は、情報提供を目的として作成されたものであり、特定の商品の売買等を推奨・勧誘するものではありません。
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