子育てに配慮した住宅のガイドライン
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91ⅣⅣ計画時及び管理・運営時における配慮事項配慮事項居住者間のコミュニティが形成されていくことによって、親同士の情報交換も円滑に行われ、親同士のみならず子供同士の友人関係が構築されていくことで、日々の生活が楽しく豊かなものになっていきます。さらに、子育て世帯の孤立・孤独化の防止につながることも期待されます。子育てに配慮した住宅を建設するときには、居住者間のコミュニティはもちろんですが、地域コミュニティも意識した取組を検討することが必要であり、建設後も居住者と地域との関係づくりが促されるように配慮していくことが大切です。新たに形成される居住者間のコミュニティと、既にある地域のコミュニティへの参画は、その醸成のプロセスが異なります。また、コミュニティの在り方も地域や社会状況の変化により変わっていくものです。コミュニティ形成のための伴走支援など、住宅や地域の特色を踏まえた支援を必要な期間において受けることも効果的です。居住者同士、ご近所同士が顔の見える関係になっていれば、トラブルが発生しにくくなる傾向があります。また、防犯、防災の観点からも助け合いがしやすくなり、特に防災面において、子育て世帯は避難弱者になりやすいことから、共助の関係性が醸成されることで、地域の防災力の強化につながります。○居住者間の交流の機会を創出するために様々なイベント等を開催することは、コミュニティが形成されていくきっかけとなる。当該住宅の掲示板、回覧板、居住者向けのホームページ、管理組合の会合などを通じて、イベントの開催告知や子育てに必要な情報を発信、共有していくことなども居住者間のコミュニティ形成のきっかけの一つとなる。なお、イベント等の開催に当たっては、社会状況に応じた対応を徹底することが必要である。○コミュニティ形成の取組を行っている事業者への委託を導入することも有効であるが、事前に運営計画等について十分に検討することが必要である。○コミュニティ形成のための取組に係る経費の取扱いについては、その取組の内容や利用者等に応じて適切に支出するなど、十分に注意することが必要である。4コミュニティの醸成のための配慮事項a居住者間の交流の機会の創出

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