子育てに配慮した住宅のガイドライン
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04新型コロナウイルス感染症の拡大により、働き方や住宅に対する価値観等に大きな変化が生じています。感染症予防の観点や、テレワークなどの新しい働き方への対応が良好な住環境の形成において重要な要素となっています。また、気候変動がもたらす影響は深刻さを増しており、ゼロエミッション東京の実現に向け、住宅の省エネ・再エネ対策の更なる促進を図っていく必要もあります。さらに、頻発する水害や地震へ対応するため、住宅に必要な機能を確保するとともに、コミュニティの醸成によりいざというときに助け合える関係性を構築しておくことも重要です。子育てに適した住環境の整備に当たっても、社会情勢の変化を踏まえた対応は不可欠です。子供と一緒に出掛けることのできる公園や児童館、図書館、子育てひろばなどの施設が住宅周辺に充実していると、その住宅に対する満足度はとても高くなります。また、保育所や幼稚園、学校や医療施設などが住宅周辺や利便性の高い場所にあることは住宅の選択において大変重要です。子育て世帯にとって、住宅周辺の環境は豊かな生活のための重要な要素です。バルコニーや窓からの転落防止のほか、水を張った浴槽への転落を防止するための入口扉への鍵の設置など、住宅における子供の安全性の確保は大変重要です。また、子供を見守りながら家事のできる対面式キッチンは効率的に家事を行うことができ、水回りへのシャワーヘッドやタッチレスの水栓の採用は利便性の向上に加え、感染症防止の観点からも有効と考えられます。さらに、照明のワイドスイッチやドアへの開閉のしやすいレバーハンドルの採用など、子供の自主的行動を促すような仕様にすることにより、子育てにおける満足度はとても高くなります。安全性や効率性の確保も、子育て世帯が住宅内で安心して快適に生活するための重要な要素です。■新たな観点■「新たな日常」や環境への配慮、災害への対応1子供の遊び場や子育てのための施設など2子育てに配慮した設備や間取りなど「良好かつ利便性の高い周辺環境の確保」「安全性・家事の効率性の確保」

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